Posts Tagged ‘SkipRearm’
Windows 8.1 Updateのデフォルトプロファイルをカスタマイズする
サインインしたすべての新規ユーザーに共通のカスタマイズされたスタート画面や OS 、アプリケーションなどを利用させたい場合には、デフォルトプロファイル (既定のプロファイル) をカスタマイズする必要があります。
Windows 8.1 Update でカスタマイズされたデフォルトプロファイルを作成したい場合には、システム準備ツールの Sysprep ツールを使用してカスタマイズしたプロファイルを既定のプロファイルへコピーします。
Sysprep ツールを使用すると Windows イメージを複製して大量の PC に展開するための準備をおこなうことができます。
Sysprep コマンドを実行することで、システム固有の情報がすべて削除されて PC が一般化 (リセット) されます。
そのため、一般化された Windows のイメージはすべての PC に展開することができ、PC を起動させるとマイクロソフトソフトウェアライセンス条項に同意してユーザー固有の情報を追加することができます。
Sysprep ツールはコマンドラインや GUI を使用して実行することができます。
Windows 8.1 Update には、[システム準備ツール 3.14]が用意されています。
Sysyprep ツールを実行するときに、Windows のセットアップ中に使用することができる設定と定義が記述された応答ファイルの[Unattend.xml]を使用することで、セットアップ中にさまざまな値を自動的に適用することができます。
既定のプロファイルをカスタマイズさせたい場合には、使用する応答ファイルに[Copy Profile]パラメーターを含めます。
[Copy Profile]パラメーターが含まれた応答ファイルを使用して Sysprep コマンドを実行すると、現在サインインしているユーザーの設定が既定のユーザープロファイルにコピーされます。
このパラメーターは Windows System Image Manager (Windows SIM) で応答ファイルを作成するときに、[specialize]構成パスで [true]に設定して追加させます。
応答ファイルの[Unattend.xml]の作成が完了したら、カスタマイズしたプロファイルを用意したユーザーでサインインします。
設定の変更をおこなったら、Sysprep コマンドを実行する前に必ず PC を再起動させることをお勧めします。
Sysyprep ツールは以下のフォルダーに保存されています。
保存先:[C:\Windows\System32\Sysprep]
今回は、用意した応答ファイルを Sysprep ツールが保存されているフォルダーに保存します。
Sysprep はコマンドラインオプションを使用して実行することができます。
おもなコマンドラインオプションは以下のとおりになります。
- /generalize : 一般化する Windows イメージを準備します。システム固有のすべての情報が削除されます。また、次回 PC が起動したときに、specialize 構成パスが実行されます。
- /unattend : 使用する応答ファイルのパスとファイル名を指定します。
コマンドラインを管理者として実行してカレントディレクトリを[C:\Windows\System32\Sysprep]に変更したのちに、以下のコマンドを実行します。
コマンド:Sysprep.exe /generalize /unattend:c:\windows\system32\sysprep\Untitled.xml
[システム準備ツール 3.14]が起動したら[システム クリーンアップ アクション]の[一般化する]チェックボックスをオンにして[OK]をクリックして実行させます。
URL:Windows 8.1 Update Enterprise で Sysprep コマンドを実行する
コマンドが正常に完了したらセットアップが実行されるので設定をおこなっていきます。
新規に作成されたユーザーでサインインするとコピーされた既定のプロファイルを利用して PC を使用することができるようになります。
ただし、タスクバーはカスタマイズしてもカスタマイズしたユーザーを含めて標準の状態に戻ってしまうので注意しましょう。
Windows 8.1 UpdateのCopyProfile設定が含まれた応答ファイルを作成する
Windows のセットアップ中に使用する設定の定義と値が記述された XML ベースのファイルの応答ファイルは、Windows System Image Manager (Windows SIM) で作成することができます。
通常、セットアップ用の応答ファイルは[Unattend.xml]と名前をつけます。
応答ファイルは特定の Windows System Image Manager (Windows SIM) で Windows イメージと関連付けて作成します。
そのため、応答ファイルに記述された設定は Windows イメージで使用することができるかどうか検証することができます。
応答ファイルはコンポーネントとパッケージの 2 つのセクションで構成されます。
コンポーネントのセクションでは Windows のセットアップ中に適用されるすべてのコンポーネントが含まれて、パッケージのセクションではサービスパックや言語パックなどを Windows イメージに追加したりする構成情報などが含まれています。
無人セットアップで構成可能な設定はコンポーネントに含まれています。
カスタマイズされたデフォルトプロファイルを作成するときに使用する[CopyProfile]設定はコンポーネントに含まれています。
Windows 8.1 Update では、[CopyProfile]を使用してスタート画面上にカスタマイズされたタイルレイアウトや作成されたグループなどの情報を保持することができます。
Sysprep でカスタマイズしたユーザープロファイルを既定のプロファイルにコピーするように実行したい場合には、[CopyProfile]設定が含まれた応答ファイルを作成します。
64 ビットの Windows 8.1 Update Enterprise 用の応答ファイルの作成をおこなってみます。
Windows System Image Manager (Windows SIM) を起動したら、メニューの[ファイル]を選択して[Windows イメージの選択]で作成したカタログファイルを選択します。
[Windows イメージ]ウィンドウにカタログファイルが表示されたら、メニューの[ファイル]の[新しい応答ファイル]を選択して[応答ファイル]ウィンドウに応答ファイルを表示させます。
[CopyProfile]はコンポーネントの[amd64_Microsoft-Windows-Shell-Setup_6.3.9600.17031_neutral]に含まれています。
[Windows イメージ]ウィンドウの[Components]から[amd64_Microsoft-Windows-Shell-Setup_6.3.9600.17031_neutral]を右クリックして、[パス 4 specialize に設定を追加(4)]を選択します。
[応答ファイル]ウィンドウの[Components]の[4 specialize]に追加された[amd64_Microsoft-Windows-Shell-Setup_neutral]フォルダーをクリックします。
[Microsoft-Windows-Shell-Setup]ウィンドウの[設定]セクションの[CopyProfile]の値をプルダウンメニューから[true]を選択します。
そのほかに、Sysprep を実行したときにデバイスドライバを保持したい場合には[PersistAllDeviceInstalls]の値を[true]に、ライセンス認証タイマーのリセットをおこなわせたくない場合には[SkipRearm]の値を[1]に設定します。
[Windows イメージ]ウィンドウの[Components]から[amd64_Microsoft-Windows-PnpSysprep_6.3.9600.17031_neutral]と[amd64_Microsoft-Windows-Security-SPP_6.3.9600.16497_neutral]をそれぞれ右クリックして[3 generalize に設定を追加(3)]を選択します。
[応答ファイル]ウィンドウの[Components]の[3 generalize]に[amd64_Microsoft-Windows-PnpSysprep_neutral]と[amd64_Microsoft-Windows-Security-SPP_neutral]フォルダーが追加されます。
デバイスドライバを保持する[PersistAllDeviceInstalls]の値を設定するには[amd64_Microsoft-Windows-PnpSysprep_neutral]フォダを選択して[Microsoft-Windows-PnpSysprepプロパティ]ウィンドウの[設定]セクションの[PersistAllDeviceInstalls]の値をプルダウンメニューから[true]を選択します。
ライセンス認証タイマーのリセットをおこなわせない設定は、[amd64_Microsoft-Windows-Security-SPP_neutral]フォルダを選択して[Microsoft-Windows-Security-SPPプロパティ]ウィンドウの[設定]セクションの[SkipRearm]に[1]を設定します。
設定が完了したらメニューの[ファイル]から[応答ファイルを保存]を選択してファイルを保存します。
Windows 8のデフォルトプロファイルをカスタマイズする(その3)
Windows 8のデフォルトプロファイルをカスタマイズする(その1)
Windows 8のデフォルトプロファイルをカスタマイズする(その2)
<参考>
Windows 8 のカタログファイル(応答ファイルを作成するために必要なカタログファイル)
Windows 8 の展開の準備(Windows ADK をインストールする)
そのほかに、Sysprep を実行する Windows 8 PC のデバイスドライバを保持したい場合には[Microsoft-Windows-Pnpsysprep\PresistALLDeviceInstalls]パラメータを追加します。
<x86 の場合>(32 ビット版)
x86_Microsoft-Windows-PnpSysprep_6.2.9200.1684_neutral
<x86 の場合>(32 ビット版)
amd64_Microsoft-Windows-PnpSysprep_6.2.9200.1684_neutral
追加された[amd64_Microsoft-Windows-PnpSysprep_neutral]のプロパティペインの[設定]→[PersistAllDeviceInstalls]の値を[true]に設定します。
また、Sysprep を実行させてライセンス認証タイマーのリセットをおこなわせたくない場合には[Microsoft-Windows-Security-SPP\SkipRearm]パラメータを追加します。
<x86 の場合>(32 ビット版)
x86_Microsoft-WIndows-Security-SPP_6.2.9200.16384_neutral
<x64 の場合>(64 ビット版)
amd64_Microsoft-WIndows-Security-SPP_6.2.9200.16384_neutral
追加された[amd64_Microsoft-WIndows-Security-SPP_neutral]のプロパティペインの[設定]→[SkipRearm]の値を[1]
に設定します。
これで WIndows 猶予期限リセット可能回数がリセットされることはありません。
すべての設定が完了したら、Untitled 応答ファイルを保存します。
Windows SIM のメニューから[ファイル]→[名前を付けて保存]を選択して適当な名前をファイル名に入力して保存先を設定したら、保存をクリックします。
今回は[Untitld.xml]として保存します。
Windows 7 デフォルトプロファイルのカスタマイズ その4 (Untitled.xml のオプション)
Sysprep を実行した時に、場合によって実行させたくないオプションがあると思います。
『Untitled.xml』 に適用する事が考えられるその他のパラメータです。
・デバイスドライバの保持
パラメーターは『PersistAllDeviceInstalls』。
既定値は『false』です。
『True』に設定すると Sysprep を実行した際にデバイスドライバが削除されません。
・ライセンス認証
パラメーターは『SkipRearm』。
既定値は『0』です。
値を 0 に設定すると、コンピュータが再初期化されます。
ライセンス認証に関連する項目がすべて削除されるかリセットされます。
猶予期間タイマもすべてリセットされます。
値を 1 に設定すると、コンピュータは再初期化されません。
ライセンス認証に関連するデータはすべて残されリセットされません。
猶予期間タイマもリセットされません。
パラメーター『PersistAllDeviceInstalls』の適用方法。
左ペインの『Windows イメージ』に表示されている『Windows 7 ENTERPRISE』の『Components』を展開します。
展開した項目から『x86_Microsoft-Windows-PnpSysprep_6.1.7600.16385_neutral』を選択します。
項目を右クリックしメニューより『パス 3 generalize に設定を追加(3)』を選択します。
右ペインの『プロパティ』に『x86_Microsoft-Windows-PnpSysprep_6.1.7600.16385_neutral』のプロパティが表示されます。
『設定』を展開して『PersistAllDeviceInstalls』を選択します。
プルダウンメニューより『true』を選択します。
パラメーター『SkipRearm』の適用方法。
左ペインの『Windows イメージ』に表示されている『Windows 7 ENTERPRISE』の『Components』を展開します。
展開した項目から『x86_Microsoft-Windows-Security-Licensing-SLC_6.1.7600.16385_neutral』を選択します。
項目を右クリックしメニューより『パス 3 generalize に設定を追加(3)』を選択します。
右ペインの『プロパティ』に『x86_Microsoft-Windows-Security-Licensing-SLC_6.1.7600.16385_neutral』のプロパティが表示されます。
『設定』を展開して『SkipRearm』を選択します。
値に『1』と入力します。